『SWAN SONG』TG体験版

私は昔、北杜夫(とは言っても最近の人は知らないだろうな)の本をやたら読みふけったことがあります。彼は精神科医でもあったので、彼の医局時代の経験などを私は何度も読んでいたのです。
その私にとっても違和感無く精神疾患を描いた『CARNIVAL』。特に小説版の描写はかなりの「バックボーンの強さ」を感じたモノでした。
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この瀬戸口廉也というライター、文章を書く力はピカイチです。『CARNIVAL』の第一部・第二部・第三部のテキストの「色」は全く異なります。ですが、この『SWAN SONG』TG体験版とも、また一味違います。これだけ「テキストを作れる」ライターはそういないのではないでしょうか?
このTG体験版、本編とは全く関連の無いシーンという豪気なモノなんですが、それが出来るコト自体が、このライターの「実力」なんだと思います。
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本誌を読むと、この作品は純愛物語と書いてあります。
前作『CARNIVAL』の嘘っぱち作品紹介はどうやらKeNの先走りだったようですが(笑)、おそらく今作はそうではないでしょう。私は、このライターがそんな「綺麗なモノ」をどう書くのか、非常に興味を持って待ってます。
期待。