ビジュアルノベルだったらもっと高評価だったかもしれないが、それではこの奥深さは出なかったかも、と。
『SEXFRIEND』(CODEPINK)
丸谷秀人氏の話をしていたら急に再プレイしたくなった一作。
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私のエロゲ歴も相当な数になりました。私はプレイしたエロゲを一つ残らず今も所持しているのですが、HD容量の関係やその他もろもろの諸事情で、最後にプレイしてからしばらく日が経っている作品も多いのです。その中には、今では細部を忘れかけている作品も。
それで…しばらくぶりに再プレイをして自然に生じた感想を、過去の私が既に書いていたりするから侮れないのですよ。
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この作品があるからこそ、丸谷秀人という人は今だに掴みきれません。この人、テキストは独特です。一言で言うと莫迦文章(笑)。これは褒め言葉です。ですが、それだけではない人だと思ってます。
これまで経験した中で、『MAID IN HEAVEN』『奥様は巫女R』『ゆのはな』、この三作にはある程度要素が共通すると思います。でも、この『SEXFRIEND』はちょっと違う。もちろん、似た要素も多くて、ハッピーエンド系の展開に関しては近いです。でも、例えば冒頭の｢王様の話｣とか、｢蕪皿の双子の姉の話｣*1とかには、先の三作との共通点をあまり見い出せません。
私の印象として、この『SEXFRIEND』という作品は…｢底の見えなさ｣を一つの持ち味とする作品だと思うんです。それは早瀬美奈というヒロインについてもそうですし、攻略の難しさとルートの膨大な分岐数と相まって、独特の印象を与えてくれます。この作品の根底は、深さがどれだけかわからないほど、深遠*2。
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丸谷秀人氏の新作『遥かに仰ぎ、麗しの』。これはまあ、設定もさておき製作がPULLTOPなんで、おそらくは『ゆのはな』のようなスタンダードな作品になるのではないかと予想してます。
そもそも丸谷氏はPILという独特のブランド出身の人です。個人的には、そーいう偏ったところに身を置くとかえって映える人なのかな、とも思ってたり。繰り返しますが、私はこの丸谷秀人というライターについて、どんな｢テキスト｣を書く人かはだいたいわかってきましたが、どんな｢シナリオ｣を描く人かまだ掴みきっていないのですよ。これは、私にとって、既に4作も経験しているライターにしては珍しい。
