『ToHeart2 XRATED』(Leaf)中間感想②

委員長シナリオ終了。
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私は、事前に、どのライターがどこを書いたのかは全く調べなかったんですけど、これは…99.99%枕流さんに間違いないでしょう*1
『XRATED』で追加されたささらシナリオは明らかに異質なのでともかく、このみやタマ姉のシナリオとは根本的に違うと思います。この二つのシナリオが、おそらく意図的にヒロインの心情描写をしていない*2のに対し、言外の含みが実に多いです。
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枕流さんは、おそらく、ヒロインの人物像を先に作り上げてから物語を作る人です(想像)。そしてそれは、男性から見て「こういう女性がイイ」という願望交えた価値観じゃなくて、もっと中立的に、純粋に一人の人間を。そしてそこから男性キャラと絡ませるんですが、その確固たる人物像が在るので、彼女は必ずしも男性キャラの思う通りに動かない。まさに氏のデビュー作『Hello,again』がいきなりその極致だったりします。また『ねがぽじ』は、まひるの一人称にすることで人物像の心の動きを緻密に描写しているわけで、ある意味「特殊」な作品です。そして、先の『鎖-クサリ-』は、ヒロイン(というか片桐恵)の抱く闇を、集中化させて執拗に描いた作品。
言ってみれば、この委員長シナリオが、一番「書いてない」ですね。彼女は「自分はイイ子じゃない」と言いますが、枕流氏は、彼女の心の底に潜むモノを、「全部踏まえて」いると思います。でも、「書いてない」。でも、そのバックボーンが凄く生きてますよ。
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この『ToHeart2』と『鎖』の比較は面白いですねえ。根本はもちろん通じますが、180°対象的に作ってあります。汎用化&バランス重視⇔深化&偏向と。
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あと、何より、郁乃のCVは、広場ひなた(『ねがぽじ』)の声優でしょう?これは間違いないです。あの最強に素直でない妹のコトを思い出すと…やっぱり枕流氏だよねえ…。
加えて、もしかして、まーにゃん先輩のCVは…広場まひる(同じく『ねがぽじ』)の人?「ま」だしねえ?
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ここまではほぼ完璧。まさに私の望んだモノという感じです。

*1:万が一違ったらすみません。

*2:「出来ていない」のとはたぶん違うと思います。それを執拗にすると、かえって上手くないところがあるはずです。こういう作品は。