ノーフラグ

階段を降りていったら、すれ違いざまにこう声をかけられた。
「もしかして、○○くんじゃない?」
振り返ると、そこには私と同じくらいの女性が。
それは、時を越えた運命の再開…。
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○○はもちろん私の本名。
こんな、いかにもエロゲにありそうなシチュエーション。
ただ、エロゲの中と違ったのは、私が彼女のことを微塵も思い出せなかったことだった。その場で「ああ、ども」くらいで済ませたので、未だに彼女が何処の誰なのかまったくわからない
かくして、フラグは立たず、現実にはこんなにも気持ちの悪いシチュエーションなんだと思い知った次第であります…。