もうそろそろあの季節がやってきました。その選考のために。
『鎖』(Leaf)をリプレイ。
重大な事実が判明すると共に、深くお詫び申しあげます。レビューは修正しました。
:
以下、開始一時間も経たない、まだ陵辱が起こる前のシーンに込められた意味深な場面。
- 恭介「すんごいことって意外と身近にあるもんだぞ」
- 冒頭の、感情的になっている可憐にさりげなく仕事を与える恵
- 冷めても構わないものから配膳する恵
- それに気付いている主人公
- 田楽の順序の話
- マンガン団塊の話
- 恭介「恵には恵のよさがあり、それは明乃や可憐のよさとは質が違うものだ。言うなれば、焼肉とメロンを比べるようなものだ。単純に比較できることではなく、すべきことでもない。いや、何よりも、女の表面しか見ていない友則が、恵の良し悪しを評価しているのが多少不満ではあった」
- 「新作ごとに新しい女を取っかえ引っかえ」
- 珠美「一度だけでいいから。本気の恋をするのは。それまで気持ちをためておく」
- 恭介「友達と一緒にいるのは楽しい。だが、箱の中に均一に敷き詰められるのは、たまらなく違和感がある」
- 恵「みんな守ろうとするのは、浮気者かハーレムの主人がすることだわ」
- 珠美「スペクタクル物のラブシーンはつまらんな」
- タン(牛タン)=「下」か?
:
攻略に苦慮してた時はこの辺はスキップで飛ばしていたのだが、こんなに意味深なシーンが多かったんだなあ…。
:
- 岸田「女などつまらん。犯す気持ちよさなど短い間だ。すぐ虚ろな目になって反応しなくなる。出し入れするだけなら豚のケツでも変わりはない」「その点、男はいい。まずは立ち向かってくる。知恵と力の限りを尽くして戦おうとする。守ろうとする」「思わないか?男にとって一番の楽しみは、女を組み伏せて種付けに精を出すことではない」
- 恭介「毒…狂気…感染…?」
- 可憐使えねえ…
- 珠美使える…
- 可憐本当にムカツク…お前何様だ?珠美は自分で助けに行こうとしたが、コイツにそんな気配は微塵もありゃしねえ…友人を簡単に見捨てようとするし…
- もちろん私は恵ルートの片方へと進んでいたのだが、人質交換のところで「明乃」を選ばないと辿り着けない点。
- 恭介「血まみれになっても、人でなくなっても、こいつらだけは現実に返してやる」
- 恵「強いと損するのね」
- 私はこの「月の扉」ルートが後だったので、先に真相を全部わかってからこっちをプレイした。だけど、このシナリオも、彼女一人が加わるだけで、雰囲気からなにから全てが変わるんだな。
- この作品に不満な点の一つが、エンディングムービーは「逆」じゃないかと。恵のいわゆるトゥルーエンドはこの「月の扉」ルートではなくて、もう一つの「夜の扉」ルートではないか。それはともかく、エンディングテーマ「星座」を流すべきなのは「夜の扉」ルートのエンドの方だろう。
- このルートで確信したのは、恵というヒロインもさておき、可憐という純愛(?)系のエンドを持つもう一人のヒロインが如何に最悪な女か(もちろん私にとって)ということだった。素でここまでムカツク女というのはなかなかいないなあ…。
:
続いて、「夜の扉」ルート。
- 全体的にこっちが基本ルート的か?味方が全員上方フロアに集い、岸田が一人下層に残されるという状況はよりサスペンスに特化している。
- 「そうだ、俺は恵と同じ。幸運というやつを信じられない人種」
- 今回もチャート見ながらのプレイなんだが、あれ、こんな選択肢あったっけか…。未読だ…。……あ、これがホントのトゥルーエンドっぽい…。_| ̄|○
- だが、これは「本当のトゥルーエンド」だ。これまで踏まえてきた二人の経緯があるからこそ、「あの条件を満たして」かつ「向こう側へ踏み込まない」からこそ、こうした結末があるワケだ。そういう意味ではよく出来ているエンド。
- それにしても、私は例の恵が一人船に残るエンドへ行きたかったのだが、何処をどう間違ったのか辿り着けなかった…。
結論。
やはり「夜の扉」「月の扉」の二つの恵エンド(トゥルーでない方)があるからこそ、このトゥルーエンドは生きている。それにしても、CGを用意してないから、てっきりあれで終わりだと思っていた…。
だがあれは、唯一、「闇」から逃れるエンドだ。二人が共に「闇」に足を踏み入れることで、光の方を見えるようになったという…エンド。あえて、「二人が陸に戻った後」の展開を描かずに想像に任せたのも◎。世間が彼らの敵となれば、一度「死の吐息」を嗅いだ二人は、普通には生きられないのかもしれない。だが、それでも彼らは二人だ。これを、「幸せな結末」を言わずに何と言おうか!?
:
やっぱりアレよりはこっちかなあ…。私は「評価」と「好き」が必ずしも一致しないタイプの人間だけど、今期(7〜12月)の中で「最も好きなエロゲ」を挙げろと言われれば、間違いなく、この『鎖』なんだよなあ。