『School Days』私の印象(コンプ前)

まだ言葉ルートの半分を残した今の時点での私の印象としては、この作品、「筋」はちゃんとしてると思います。描写の方向性は一貫してますし、徹底してます。ただ目を引くために、「電波」とか「狂気」とかを用意した作品だとはあまり思ってません。
各登場人物の「行動原理」ははっきりしてますし、それから外れた描写はあまりありません。問題なのは、その「行動原理」なのです。それが完全にリアルとぶっとんだ「設定」ならトンデモな作品になるんでしょうが、従来のステロタイプなヒロイン像とは異なるこの作品のヒロイン像は、どこかリアル…というかやっぱり「若いだけ」なんです。
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School Days』というタイトルでなかったら、この作品は全然駄目です。とはいえ、もしかしたら、私はこの作品を(ある程度)褒めるかもしれません。もちろんこの作品は、製作者の方でプレイヤーが嫌な感情を抱くことを前提として作っていると思いますので、私の場合もプレイ後の感情は複雑なんですが、それが「狙い」とすると…けっこう考えて作られているのかもと思ったり。
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私はこの作品をどちらかといえば「エロ」と「ネタ」目的に購入したので、レビューも気楽に流そうと思っていたのですが、どうやらまた長々と糞真面目に書くことになりそうです。
「作り手がどういう意図で作ったか」は確かに大きな要素ですが、もっと大事なのは「プレイした方が何を感じたか」だと思いますし。それが例え作り手の意図から乖離したのなら、それでも別に構わないと思います。
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あとはやはり、真・言葉ルートで何を描くかだと思います。真・世界ルートはアレでいいのです。世界という人物像からみれば。むしろ、この真・言葉ルートこそが、この作品の最も「クライマックス」になると思いますので。