『SEXFRIEND』から次へ

昨日、ErogameScapeに『SEXFRIEND』(CODEPINK)へのコメントを書きました。すごく簡潔に書こうと思って頭を捻ったら、思いの外上手く書けました(あくまでも自分なりには)ので、こっちのレビューに逆輸入です。
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このエロゲに関しては、「ど真ん中」という印象が先でした。レビューを最初に挙げた段階ではその理由が私の中であまり形になっていなかったのですが、やっとどうしてだかわかったような気がします。
この作品は、「人を好きになる過程」の描写が素晴らしいんですよ。
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話が合って仲も良かった、隣の席の可愛い女の子。彼女が突然「セックスフレンド」になりました。
主人公は最初、興奮しドキドキするばかりです。ですがこの主人公は、それから「悩み出す」のです。「素顔」を知った女の子。だけどそれが意外すぎて、彼女の「心の中」がすっかりわからなくなってしまうのです。
この物語は「ここから始まります」。何を考えているのかわからない彼女とは別のヒロインに向かうこともできますし、「思う通りにならない」彼女に陵辱を加えることもできます。
ですがメインのシナリオで、主人公は、次第に次第に彼女のことが気になってゆきます。Hもさることながら、「一緒に居る時間」が楽しいから。
ここで主人公は悩むことになります。「どうして自分は彼女の隣に居るのだろう」と。このゲームはHを決して否定しません。しかし、それだけでは全く足りないことも明確に突きつけるのですよ。
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このゲームのシチュエーションはかえってすごくシンプルなんです。「相手のことがわからない」状況から物語が始まるからです。そして、そこから「相手を好きになるまで」の過程がこの物語ですから。
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さて、もしかしたらもうわかったでしょうか?
「どうして私が『SEXFRIEND』という作品の良さに気付いたか」ということを。
そうです、その次の作品が対極の描写をする作品だったからです。