偶然というものはこの世に存在するのか?

意外性は人生のスパイスだ。それはエロゲ人生においても例外ではないだろう。
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私はこの要素に弱い人だと思う。思い返せば、昨年後半で、プレイを終えて最も意外性を味わった作品は『鎖−クサリ−』(Leaf)だと思う。その次は『群青の空を越えて』(light)ではなかろうか。
そして、作品全体で、最も意外性を味わされたのは、『Forest』(Liar-soft)だろう。何せ私はそれまでのライアーソフト全作品をファンクラブ会員専用ファンディスクも含めコンプしていた人で、その中でも「普通の作品じゃなさそうだ」と思っていたのに、その思いの遥か斜め上を通り抜けていったという伝説的作品だった。それも、それまでのライアーソフトの方向性から180°転換してそうなったのではなく、「ライアーらしさ」の徹底的追求の果て(だと思う)なのだ。ラーメンを頼んだらカツ丼が出てきた意外性ではなく、ラーメンを頼んだら麺・スープ・具材とあらゆる要素で明らかに従来のレベルを凌駕したモノが出てきて今までのとは比べ物にならなかった感触。でもそれは、やっぱりラーメンだったという感じ。あの頃この日記はまだなかったが、あったらどんなことを書いていただろうか?なにせ一周目は、「ぽかーん」という言葉こそまさに最適だったのだから。
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しかし最近、エロゲでめっきりこれを感じなくなった。
例えば今年唯一購入した新作『Imitation Lover』(light)は、私が購入前に予期した内容と実際の内容にほとんど差異が無かった。この作品はご存知の通り一部のファンがかなりの苦言を評した作品なのだが、私にはそれをするだけのサプライズすら存在しなかったのだ。
これは、最近の私が地雷判定をしない一因でもある。初めからトンデモな作品だとわかってて踏むから、退屈になることはあれど、怒りをもたらすような事態にはならないのだ。
要は最近、エロゲに詳しくなりすぎて、他人の評判を読む術も覚えて、プレイしていないエロゲも大体のことはわかるようになってしまったのだ。知識を得るという事は一方通行で、忘れることは出来ない。私が、まだ先の見えない未知の作品にテクワカしてたあの頃に戻ることは叶わない夢なのだろう。
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そんなわけで↓